馬鹿は馬鹿




阿呆は阿呆です。




それが世の理。











チェシャ猫戦隊ご飯レンジャー シリーズ第一段!!
                             〜戦闘スーツを取り違えた〜












チェシャ猫戦隊。
それは、正義の味方である。

リーダーはコハン、副リーダーはチェシャ猫4代目。
お色気担当シアン、お子ちゃま担当レウィーン。
緑担当リーフ。

この五人(?)がメンバーである。




「無いッ!!無い無い無い無い!!俺のスーツ!!!!」




はい、只今大声で絶叫しているのは我等がリーダーコハン君です。
何をそんなに困っているのかしりませんが五月蝿いです。
近所迷惑考えて下さい(溜息を吐く)
あぁ、それと自己紹介がマダでしたね。
私は近くで紅茶屋を営んでいるイカレ帽子屋という者です。
どうぞよろしく。

さて、困っているコハン君に誰か救世主でも現れないものでしょうか?
いい加減黙らせてください。




「コハン、何がないの?」




おや?私の声が聞こえたのでしょうか?
お色気担当のシアンさんが黄色のスーツを着て登場です。

それにしても、ピッカピッカ光って目が痛いですね。
コハン君も目を細めていらっしゃる。




「俺のスーツが!!真っ赤なリーダースーツが消えたんだよぉ!!!シアン!!」
「まぁ。大変ね」





おいおい・・・と泣いているコハンに対してサラリと言葉を返すシアンさん。
あまりのあっさりさに私も少しだけコハン君に同情してしまいますねぇ。

シアンさんは泣いているコハン君の口に大量の辛子を詰めはじめました。
ちょっと、貴方正義の味方でしょう?




「いいのよ」




いや、普通良くはないような。
あー、コハン君が物凄い血相で叫びました。

シアンさんどうするんですか?
ってあれ?放置?
放置プレーですか?!?!?!

シアンさんは叫び始めたリーダーを置いて何処かへ行ってしまいました。
なんと非道な事を。

そう思っている内にリーフさんと4代目君が仲良くコハン君の部屋を訪れました。





「あ、どうしたんだ?コハン」
「辛子を口に詰めて馬鹿ですか?」





リーフさん、酷いですよ。
本当の事をサラリと言ってのけました。
おっと・・・ゲフンゲフン。

さて、気を取り直して実況再開です。
リーフさんは欠伸をしながら4代目君の手を握ります。

4代目君は大量の辛子と格闘をしているコハン君の話を親身になって聞いています。
なんと優しい。





「スーツが見当たらない?」
「そうなんだ!どうしよぉぉおおお!!!!」





辛子を吹き出しながら絶叫しないで下さい。
あーあ、4代目君の顔に大量の辛子が付着しましたよ。
可哀相に。

少し涙目になりながらも、4代目君はリーフと共にスーツ探しに出かけます。
一人残ったコハン君は辛子と格闘を始めました。

飲み込んでは咽ての繰り返し。
あぁ、床が黄色い辛子だらけです。

しばらくして、4代目君が手に大きな包みを持って帰ってきました。
顔に付着していた辛子も全て洗い流されています。





「スーツ見つけたぞ。」
「ありがとう!!これで民を助けにいける!!」





ルンルンとスキップをしながら喜ぶコハン君は先程吐き出した辛子を踏み潰します。
リーフさん、そんなあからさまに「キモイ」と呟かないで下さい。
可哀相ですよ。
床が!!(え?)





「って、なんじゃーこりゃー!!!」
「何ってスーツ」





コハン君は包みから開けたスーツを取り出してから叫びました。
手には可愛らしいピンクのスーツ。
平然と「スーツ」と言ってのけた4代目は可愛らしく笑います。





「何でピンク?!え?!嫌がらせ?!新手のイジメ?!?!」
「ピンクじゃないの?」
「ピンクじゃない!俺のスーツは赤!!真っ赤!!情熱の赤ぁぁぁあああ!!!」





「うぎゃー」と怪獣もビックリするほど暴れまわるコハン君。
君、もう正義の味方じゃないよ。
只の破壊魔だよ。






「?赤ってレウィーンに譲ったんじゃないの?」






4代目君の言葉にピタリと動きを止めるコハン君。
丁度その時、大きな音をたてて一人の少年がコハン君を跳び蹴りしました。

おやおや、壁にめり込みましたねぇ。





「正義の味方レウィーン登場!!悪よ!地獄へイけ!!」
「何でカタカナ変換?!」






レウィーン君は真っ赤なスーツを着たまま戦闘ポーズをとります。
鼻血を大量に噴き出しながらコハン君はヨロヨロと立ち上がりました。

しっかりとツッコミを忘れないのが彼らしいです。





「って、それ俺のスーツ!!」
「ん?」





レウィーン君は自分の着ているスーツを見てコハン君の顔を見ました。
段々と顔が青くなっているのは気の所為ではないようですね。





「間違えちゃった」





「えへ」と可愛らしく微笑むレウィーン君。
お子ちゃま担当だけありますね。

あまりの可愛さにリーフさんの鼻から大量の鼻血が噴き出しましたよ。
その後、物凄い血相でレウィーン君を追いかけるコハン君を見た方が何人もいたとか。

いやはや、やはりこのメンバーは・・・。
問題児ばかりですね。

そろそろ私も自宅へ戻って紅茶でも飲みますか。
では。

これにて失礼しますよ。















あとがき



無駄に続く。
感想待ってます!








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